マングー(マンゴー)(1kg)原材料産地:コート・ジボワール+インド
アフリカ、コート・ジボワール産のマンゴーです。本当に力強い、切れ目のない厚みのある味わいです。私が持っているマンゴーへのイメージをほぼ完全に埋め尽くしてくれます。同じマンゴーを使っても、他にどんな素材を組み合わせるかによって、その都度マンゴーへのイメージは変わります。味わいに力があるから、他の素材に埋没しない。そのため全く異なるイメージでも作り上げやすい。マンゴーのお菓子は結構作りましたが、どれをとってもこのマンゴーのピューレだからこそ出来た、自信の持てるおいしさです。
(フルーツの新鮮なイメージ)⇒ホワイトラム(→ P14)を加える
(中間の香りの膨らみ)⇒バニラエッセンス(→ P42)を加える
(マンゴーの特徴的な長い残り香)⇒マール酒(→ P13)を加える
(新鮮な香り)⇒レモン汁を加える
カシス(黒すぐり)(1kg)原材料産地:フランス・ローヌ渓谷地方
私にとって、カシスは特別なフルーツで自分の心の中を覗き込むような、屈折した感情をその味わいの中に感じます。カシスには深い心の全てを覆い、のしかかるような重さと濃密さに満ちた味わいが必要なのです。このフランス・ローヌ渓谷のカシスは私のそんなカシスへのイメージを確実に叶えてくれます。カシスのババロアは一口口にすると、私の心は静かに研ぎ澄まされ、全ての感覚が静かに目を覚まし、味わいの中に自分の心を探そうとするのです。大好きな大好きな旨さです。
(フルーツの新鮮なイメージ)⇒ホワイトラム(→ P14)を加える
(中間の香りの膨らみ)⇒バニラエッセンス(→ P42)を加える
(カシスの特徴的な長い残り香)⇒マール酒(→ P13)を加える
(新鮮な香り)⇒レモン汁を加える
フリュイ・ドゥ・ラ・パスィオン(パッションフルーツ)(1kg)原材料産地:コート・ジボワール+南アフリカ
パスィオンはとにかく頭のてっぺんまでゆらめき、ちりゆく感覚を深く包み込む香りなのです。そして本当に懐かしい、無垢な心そのままの光たち、膨らむ味わいなのです。
私は本当においしいパスィオンのお菓子を食べると、素直な心は新鮮な思いに満たされます。何かこう、
とんでもなく嬉しい旨さなのです。
(フルーツの新鮮なイメージ)⇒ホワイトラム(→ P14)を加える
(中間の香りの膨らみ)⇒バニラエッセンス(→ P42)を加える
(パッションの香り)⇒パッションフルーツのたゆたう香りと味わいのリキュール
シトゥロン(レモン)(1kg)原材料産地:スペイン
当たり前のことですが、殆どの人がアメリカや国産のレモンがレモンの香り、味わいと思っています。しかし、スペイン産のレモンは全くことなります。フランスで出回るレモンはスペイン産のものですが、恐らくこれを初めて味わうと多くの人がきっと驚かれます。香りが信じられぬほどに清冽なのです。なんだこの匂いはと驚きます。そしてその味わいは舌の全てを厚く覆うのです。
日本で手にするレモンの皮の薄っぺらな匂い、そして舌の先にしか感じない薄っぺらな寂しい酸っぱさだけの味わいとはまったく別世界のものなのです。日本ではフライや焼き鶏などにレモンが添えられても私はほとんど使うことはありません。でもフランスやスペインで添えられていれば必ず絞ります。清冽な香りがレモンを強く求めさせるのです。
このスペイン産のレモンが手元に届いた時は本当に嬉しかった。
レモンのシャーベット、レモンのタルト、レモンのムース、レモンが全く姿を変えたのです。温かく温かく、懐かしい、心潤う味わい。あーあ、これはパティスィエとしてのとんでもなく大きな喜びですよ。
私の食生活にはどうもビタミンCが足りないかなと思い、朝晩20ccほど、オージェ社の蜂蜜と共に飲んでいます。益々肌が白くなり、しなやかさを増してきたように思えます。
2012年に新登場し売れに売れたマカロンアイスのレモン味は、もちろんこのスペイン産のレモンピューレで作っています。とんでもないあの旨さは、他のレモンピューレでは絶対不可能です。
アブリコ(杏)(1kg)原材料産地:フランス・ローヌ渓谷地方
舌全体に満たされ、魅惑的に寄りそう幸せな味わい。舌のどの部分にも旨さを感じないところはありません。本当に舌全部、感覚全部なんです。心はポッと熱く膨らみ、嬉しい春に染まります。
本当に春の日差しをお菓子の中にも鮮やかに再現出来ます。
是非一度イル・プルーの杏のお菓子を食べてみてください。本当に春に満たされる旨さです。
(フルーツの新鮮なイメージ)⇒ホワイトラム(→ P14)、キルシュ(→ P10)を加える
(味わいのため)⇒杏のリキュール(→ P13)を加える
(杏の新鮮さ)⇒レモン汁を加える
フランボワーズ(ラズベリー/木苺)(1kg)原材料産地:フランス・ローヌ渓谷地方
深い彩りと乙女心のようなひたむきなあでやかさを持った味わいです。フランボワーズは生でそのまま食べても本当に旨い。いくらでも入ってしまいます。でもお菓子にすると表情はより芯が通り、思い詰めたようなあでやかさをたたえます。初恋の思いにあった、あの切なさが垣間見られるのです。
フランボワーズ、いくつでもお菓子をつくりだしたい。これも私のとても大事な素材です。
(フルーツの新鮮なイメージ)⇒キルシュ(→ P10)を加える
(フランボワーズの香り)⇒フランボワーズ・オ・ドゥ・ヴィ(→ P11)を加える
(香りと味わい)⇒フランボワーズ・リキュール(→ P12)を加える
バナーヌ(バナナ)(1kg)原材料産地:コート・ジボワール
やはりアフリカのバナナは味わいの厚さ、太さ、濃密さが他の産地のバナナとはかなり違います。他の素材やクレームに全然負けません。バナナのイメージをとても簡単に作れるのです。お菓子の中に、バナナの優しく、深く、あったかさそのものの味わいを容易く作り上げることが出来ます。これは本当においしくて有難い素材です。
(フルーツの新鮮なイメージ)⇒キルシュ(→ P10)またはホワイトラム(→ P14)とレモン汁を加える
(バナナの味わいと香り)⇒バナナクレームリキュールを加える
ポワール(洋梨)(1kg)原材料産地:フランス・ローヌ渓谷地方
この洋梨のピューレはムースなどのお菓子には使いにくいのですが、ソルベ(シャーベット)にすると旨さが本当に際立ちます。優しく、心の中にすっと滑り込む、淡さを持った洋梨の味わいが力強く感じられます。
フランスでのポワール、私は大好きです。季節に訪れれば、一度に2個は食べてしまいます。1個を4つ
に切って芯をとり、皮をむく。少し涼しげに、ツルンと一度に入ってしまいます。舌に味わいがスッと浸透します。「あーあ、旨い」次々に口に入ってしまいます。ひとりでに口元がほっとほころびます。
90℃に加熱しているので、細やかな味わいは消えていますが、本当に心にしむ旨さの洋梨のシャーベットが出来上がります。
(洋梨の香り)⇒ポワール・ウイリアム(→ P11)を加える
(新鮮な香り)⇒レモン汁を加える
ミルティーユ(ブルーベリー)(1kg)原材料産地:スウェーデン+フランス
ミルティーユは穏やかな人懐っこい味わい。カシスとは大違い。とても柔らかでゆったりとした、競うことを知らぬ酸味、何か私は人間としてこんな風に生まれたかったなと思うことがあります。疲れも緊張も感じさせない柔らかな味わい。ややもすればミルティーユの個性は他の素材と組み合わせると顔立ちのはっきりしないものになりがちです。
でもこのミルティーユなら、リキュール類をちょっと与えてやれば、しっかりとした表情を見せてくれます。
(香りと味わい)⇒ミルティーユのリキュールを加える
(香りに芯を与える)⇒キルシュ(→ P10)を加える
フレーズ(苺)(1kg)原材料産地:フランス・ローヌ渓谷地方 着色あり
フレーズは特に90℃での加熱殺菌にとても変化しやすいフルーツです。残されたしっかりした味わいにはジョアネさんの苺リキュール(→ P12)、ルゴルさんのキルシュ(→ P10)、レモン汁を加え、印象的な味わいを作り上げます。
ペーシュ・ブランシュ(白桃)(1kg)原材料産地:フランス・ローヌ渓谷地方
日本の白桃の味わいとは異なります。香りも私たちの日本人の持つイメージと少し異なりますが、優しい暖かい味わいを示します。白桃のリキュール、レモン汁などでより新鮮な味わいを作ります。
マンダリーヌ(マンダリンオレンジ)(1kg)原材料産地:スペイン
私たち日本人のみかんのイメージでは少し異なる味わいです。
ホワイトキュラソー(オランジュ60°/→ P10)やマンダリンナポレオンなどのリキュール、レモン汁で味わいを印象的にします。