第5回:則久郁代さん(管理栄養士・さぬきフレンズ代表/香川県三豊市在住)
【その2】2011年11月27日に開催した弓田亨の講演会+ミニ料理教室を終えて──。
これからはごく普通にいりこを使い、捨てないで丸ごと頂くことが、
当たり前になれるように料理教室などをして広めていきたい。
──そして、講演会と料理教室のお話を頂いたのが、2010年12月でした。
則久郁代さん(以下:則久) はい。2009年、2010年と、香川県子育て支援の採択をうけた親子参加型で土作りから収穫、料理までを体験する食育講座を行ってとても好評だったので、2011年にはぜひ、弓田さんをお招きしたいと思ったんです。正直助成金が出なければ、弓田さんをお招きする費用も怪しいくらい(笑)、予算がない中でのお願いでしたが、無事に子どもゆめ基金という助成金も受けられることになり、2011年度も全3回の親子参加型の食育講座が実現することになりました。
全3回の講座の内容は、1回目(7月10日)が「土づくりと食の講演会」、2回目(9月4日)が「プランターと田んぼに苗植え」、3回目(11月27日)が「田んぼで収穫した野菜を使い料理教室」で、この3回目の講座で講師として弓田さんにご登場頂きました。
──当日は、弓田の講演と、親子料理教室ということで、各グループに分かれて簡単な調理実習をするというものでした。ルネサンスのメニューとしては、白米と玄米(七分づき米も)のご飯と、大根と収穫した人参の味噌汁。あとは大根や人参の葉っぱを使ったかき揚げやふりかけも作られていましたね。さぬきフレンズの皆さんで実際に料理教室の練習もされていましたね。
則久 はい。当日に皆がきちんと作れて指導出来るように、当日のメニュー(アーモンド入りのご飯、大根の味噌汁)を実際に作りました。私も何度か炊き込みご飯など、自分の料理教室で作りましたが、ついつい手抜きで料理をしてしまうことが多いので、今回は本に忠実に作りました。偶然四国入りしていた吉田先生が香川に立ち寄ってくださり、私達とルネサンスごはんの試作会に立ち会ってくれました。参加者は吉田先生含め9名。お米などは仕掛けておいてできあがりを見てもらうという感じにしました。
──参加されたメンバーの皆さんは、どんな反応でしたか?
則久 基本のご飯ということで今回の試作では、白米と玄米にアーモンドを入れたご飯を食べてもらうことにしました。玄米だけでなく、七分づき米も加えました。試食した仲間も、本当においしいとびっくりしていました。
則久 香川はおいしいいりこの捕れる産地です。しかし最近の家庭ではいりこだしを使うところも少なくなり、淋しく思っていました。今回のイベントでいりこを見直して、もっと家庭の料理に取り入れたいという声が多数聞かれたことが嬉しかったです。
また、「レンジを捨てます」とか(笑)、「今、ルネサンスごはんを仕掛けました」とか、「イベントから帰宅して夕飯に作ったら主人からおいしいとよろこばれました」という嬉しい声もいただきました。
そしてそれを補うルネサンスごはんとは何かについて講義。
──今後、どんな風にルネサンスごはんを広めていきたいですか?
則久 はい。吉田先生のホームページを拝見した時に、弓田さんと、弓田さんが考案したというルネサンスごはんの存在を知りました。
──則久さんがルネサンスごはんに興味を持った理由を教えてください。
則久 いりこが、ごく普通に捨てないでまるごと頂くことが当たり前になり、自然な形でみなさんの食卓になじんでいけるように料理教室などを通して、簡単、おいしい、栄養満点を広めていきたいと思います。
──そういえば、今年(2012年)2月にも、吉田先生のミニ講演会をされたそうですね。「元気野菜作りと元気人間作り」がテーマとのことでしたが。当日、ルネサンスごはんのおにぎりを配られたそうですが、皆さんの反応は如何でしたか?
則久 玄米を初めて食べる方もおいでたし、アーモンドやオリーブオイルが入っていることに皆さん驚いていらっしゃいましたが、意外と抵抗なく美味しく食べれたことにびっくりされていました。これで、栄養がかなり改善されるなら!と、早速家庭でも作ってみるという声を頂き、会員一同嬉しく思いました。
──最後に。弓田亨にぜひ取り組んでほしいと思うことがありましたら、一言。
則久 全国に向けてこのすばらしいルネサンスごはんを発信していって欲しいと思います。そして、みんなの心と体を元気にするこの活動をぜひ展開していって欲しいと思います。
──ありがとうございました。
【その1】医療と食の狭間で、ジレンマを感じることはあります。香川は砂糖の消費も多く糖尿病患者も多い。砂糖・みりんを使わない料理法を見て「これだ!」と思いました。