出し、乾物の大切さについて(4) 鰹節厚削り
基本的な<出し>になるものを中心として、本書でよく使う乾物類を紹介します。
今の日本の素材では乏しくなった栄養素を補うためにも、ぜひ先人の知恵、乾物が含む栄養素のすばらしさを理解し、積極的に摂るようにしましょう。
鰹節厚削り
鰹節はいりこと違って一匹全体を食べることは出来ません。また加工の中でかなりの栄養素が抜けてしまっているので、鰹節だけでは私達の身体が必要としている栄養素を十分に摂ることは出来ません。いりこの栄養素をさらに豊かにするための一つとして考えてください。薄切りでは十分な量の栄養素が摂れないので、厚削りを使います。
【使い方】
食べやすいようにキッチンバサミで長さ4cm、幅3~4mm程度に切って使います。
食感が気にならなければ1.5cmくらいの親指大に切っても構いません。
【素材選びのコツ】
さまざまなものがありますが、薄削りは香り、味わいが抜けている場合がほとんどなので使いません。厚削りは温かい力のある、素材の特性を生かしてくれる味わいがあります。ここで挙げるものは、いくつか使った中で最もしっかりした力強い香りと味わいがありました。