飽食の時代と言われる昨今。実は、「栄養素」の観点からみると、多くの日本人は栄養不足に陥っています。日本の食材からは農薬や化学肥料などの外的要因、さらに灰汁抜き・下茹でを推奨する調理法などによって、大幅に栄養素が欠落しています。ここでいう栄養素とは、ミネラルやビタミンなどの微量栄養素だけでなく、身体を作る素となるタンパク質なども含みます(最近は「新型栄養失調」「現代型栄養失調」などとも呼ばれています)。
今、巷に蔓延するさまざまな病も、栄養素の欠落した「食」に原因があるのではないか。そう考えた弓田亨が、日本の食の現状を何とかしようと、狂気にも似た思いで試作を始めたのが、「ごはんとおかずのルネサンス」です。
日本人の心と身体を健康にする食を取り戻すため、三年をかけて家庭料理の試作をし、再び先人の食に立ち戻る重要性を知り、「いりこ(煮干し)を基本とした出し」「灰汁抜き・下茹でしない」「砂糖・みりんを使わない」料理法を確立させる。そのベースとなったのは、弓田亨の故郷・会津若松で母が作ってくれた味わいの記憶。執拗にその記憶の中の味を追い求め、栄養素を逃さないフレンチの技法なども取り入れ、日本人が忘れてしまった、食べる人の心と身体の幸せを考える真実のおいしさを作り上げました。
「日本人にとって、やはり栄養の基本となるのは、米と味噌です」そう語る弓田。まずは基本的なご飯と、毎日の味噌汁が、健康な体作りには欠かせません。ルネサンスごはんの初版本が出てから早10年が経とうとしています。その中で、このごはんを作り続けている方達から、肌荒れ・くすみの改善、アトピー性皮膚炎、花粉症、潰瘍性大腸炎などの改善・快癒、不妊症からの出産、長年の無月経からの通経、癌患者の方からの改善報告など、多数の知らせを頂いています。